がんの克服を目指した基礎研究

　現在日本では、二人に一人はがんに罹患し、三人に一人はがんで亡くなる時代になっています。がんを克服することは、我々の健康を維持するために最も重要な研究課題となっています。がんとは『細胞がゲノムの異常によって自律的に増殖し、本来その細胞が存在すべき場所を超えて、浸潤・転移する性質を獲得したもの』と定義できます。当研究室ではこれまでに、がんとはどのような病気かを明らかにし、がん細胞を特異的に傷害する方法を確立することを目的として研究を行ってきました。この目的を遂行するためには、がん細胞が有する異常を分子レベルで明らかにし、その異常を標的とした治療法を開発することが有効だと考えています。当研究室で取り組んでいるいくつかの研究課題を紹介します。